勝間和代著『読書進化論』小学館101新書

p.30

繰り返しになりますが、ウェブ・サーフィンで得られる価値・情報に関しては、私は書店で代替できると思っています。もちろん、ウェブ・サーフィンの際、キーワードを入力して、検索エンジンを使って、いろいろな新しい情報を仕入れるのはいいと思います。しかし、私にとってウェブ・サーフィンの価値は、テレビのザッピングとほとんど同じなのです。テレビやネットではコンテンツの幅は広げられますが、深みを得るのは難しく、カバーをしている範囲は広いけれども、質の高さについては保証できないという欠点があります。気になったものを絞り込みたいとき、やはり2008年夏の現在においては、本しかありません。

p.31

ウェブの検索と読書は相互補完的なものです。私は、ネットは主にコミュニケーションのために使い、コンテンツの体系だった獲得については本を使います。ただし、コンテンツ獲得のためにかかる時間効率を考えると本はあまり効果的ではないため、ネットを補助的に使うようにしています。

p.31

「ある本を買う」と決めているときには、ネット書店はとても便利なのですが、「買おうかどうしようか迷っている」というときには、リアル書店でチェックをするという「場合分け」が必要になります。

p.56

人間はうまくできていて、人の体験なのか、自分の体験なのか、情報として手に入れると混ざっていってしまう傾向があります。結果、人の体験でも、読書により自分が体験したような意識になるので、そこからアイディアも出てくるし、自分から動けるようになります。

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